松本先生
自己紹介
ご紹介に預かりました松本です。今日はお忙しい中、どうもありがとうございました。
私は基本的に生物学者です。医者ではなく、生命現象に関するもっと基礎的な研究をしています。予防接種は免疫学と関連があることですが、私も免疫学の研究室にいたこともあります。ですから、今日は免疫生物学の視点から、予防接種とはなにかということを考えていきたいと思います。
予防接種の話に入る前に、少し個人的なことを言いますと、私にも娘がいますが、もちろん、予防接種は一切受けさせておりません。どのような考えからそうしているのかというのは、今日の話を聞いていただければわかるかと思います。
セミナーの内容
今日最初に話すことは、ワクチンとは何かということです。ワクチンというのは接種するときの物質のことですけれども、ワクチンには何が入っているのかということをお話します。これはワクチンの作り方を説明することでもあります。そして、ワクチンとは何かということを概観したあとに、免疫生物学者がみたワクチン、つまり、免疫生物学者はワクチンをどのように捉えているのかということについてお話します。
それから、皆さんも抗体という言葉を聞いたことがあると思います。病院に行くとアレルギー検査などで、抗体がどうだという話をされますね。その抗体ができるということと健康であるということとは別問題であるということも指摘したいと思います。もちろん全く無関係ではないのですが、必ずしも直接的な関係はないということです。
そして、予防接種に対するリスクについて概観します。その後、現在、感染症が減ってきたことは、予防接種のおかげではなくて、都市の衛生状態が改善したためであることを検討します。そして最後に、ではどうするかということに関して、その代替として――というよりも、ベスト・チョイスとしての――ホメオパシーについて、永松先生から解説していただくことになっております。
ワクチンとは何か
では、最初にワクチンの作り方から話を始めましょう。ワクチンの種類というのはもちろん色々あります。いわゆる病原菌といわれているものの種類に対応して、ワクチンというものはあるわけです。基本的にワクチンというものは病原菌に対応してつくられますから、最初に、その病原菌の種類について知る必要があります。
病原菌の種類を大きく分けますと、細菌(バクテリア)とウイルスになります。もちろん、他にも色々ありますが、大きく分けて特に予防接種に関連するものとしては、この二つになります。他にも、例えば狂牛病の病原体プリオンなどがありますが、それは非常に特殊な場合に限られています。また、細菌以外の病原虫や寄生虫などもありますが、現在特に予防接種の対象となっているのは、この細菌とウイルスです。
病原体が細菌である場合、どのようにしてワクチンを作るのでしょうか。もちろん最初に細菌を培養します。人間に病気を起こす細菌そのものではなくて、弱体化した細菌の系統を使うことが多いのですが、それを試験管みたいなものに培養液を入れてそのなかに菌を植えます。そして適温で振って培養します。そうすると、細菌が増えて、培養液が曇ってきます。それを遠心分離して集めます。
弱体化した系統を用いる場合もあるとはいえ、病原菌ですから、それをそのまま人に注射したりすると、もちろん、その病気そのものになってしまいます。それではいけないので、培養した病原菌を不活化します。不活化には、一般的にはホルムアルデヒドが使用されます。つまり、細菌を殺しているわけです。殺すわけですから、それなりに生体に危険な物質が用いられるわけです。実際、ホルムアルデヒドは、すごくいやな匂いがする化学物質です。ホルムアルデヒドは、他に、家の塗装などに使用されたり、カーペットなどに使用されていて、特に新築家庭で病気の原因になることが知られています。特に子供にアレルギー性疾患がでたりすることが指摘されています。
いずれにしても、ホルムアルデヒドで不活化して、さらに防腐という処理をします。培養した細菌というのも生ものですから、そのまま放って置くと腐ってしまう可能性があるわけです。防腐の段階でフェノールや水銀などの化学物質が加えられます。このような処理をしないと、腐る可能性があるわけです。一番怖いのはカビです。カビは大変しつこくて、細菌をクリーンベンチで調整しても、最終的には人間が行っていることですから、100%腐らないとは保障できません。もちろん、ワクチンにも使用期限がついているとは思いますが、いずれにしてもそのような危険な化学物質が入れられていることは確かです。
そのようなものがワクチンの中に入っていることは非常に恐ろしいことと言わねばなりません。フェノールは化学の実験でよく使われますが、手に付きますと手が溶けますから、直接触ってはいけない劇薬です。このような劇薬であるからこそ、防腐剤として機能するわけです。水銀ももちろんそうです。人体への影響も非常に懸念されています。赤チンなどにも昔は入っていたようですが、禁止になり、今では全体的に禁止されているはずです。けれども、ワクチンの中にはいまだに入っているのです。
他にも、免疫反応を高める目的でアルミニウムが入っています。アルミニウムもあまり自然に人体に取り込まれる物質ではありません。アルミニウムはアルツハイマー病(痴呆症)などとの関連が指摘されています。
いずれにしても、不活化というのは大きな矛盾をはらんでいるわけです。弱体化した菌とはいえ、人体にはかなり有害ですから、不活化がきちんとなされていないと病気になるわけですが、また同時にこのために用いる化学物質は人体に有害です。どちらにしても、あまり良い結果にはなりそうにありません。
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